代表の言葉

あなたは鍼灸マッサージを受けたことがありますか? 
あなたはどんな鍼灸マッサージがあるといいなと思いますか? 

鍼灸は、古くは飛鳥時代から人の身体を整える行為として引き継がれてきました。肩こりや腰痛などに用いられるものと思われていますが、時代によっては感染症や様々な体調不良に対応してきました。  

美容鍼なども有名ですね。妊活でも鍼灸が選ばれるようになりました。ツボも雑誌やテレビ、ネットで『◯◯に効くツボ』として今も注目され、一般の人からも関心をいただいています。 

ではそれらを支える鍼灸マッサージ師たちは今、何を思い、どのように技術を磨いているか、ご存知ですか。実はこの業界は今、大きなピンチを迎えています。

私は鍼灸院を経営しながら、他の同業者の現状をずっと調べてきました。経営順調でも認知度も高い鍼灸院も中にはありますが、一方で無名でも才能あふれる鍼灸師達もたくさんいます。本来の強みを活かしきれず、これからという時に辞めていく人もいます。

鍼灸マッサージ師の多くは研究熱心で、飽きることなく技術を磨いています。でも残念ながら、そんな彼らにはスポットライトが当たりにくいのです。 知識や経験が次世代に引き継がれてもいきません。この状況をみていて、私はどうしても歯痒くなるのです。 

現在鍼灸マッサージ業界は、長年引き継がれてきた伝統体質から生まれ変わろうとしています。でも、他の業界のハウツーを取り込んだだけでは、古き良き魅力が損なわれます。その伝統に誇りを持つ鍼灸マッサージ師達からは反発も大きく、業界が生まれ変わるはずが分断が加速している危機感を覚えています。 

「もったいない。」 私は単刀直入にそう思うのです。

この才能をもっと育てたい。そして鍼灸マッサージ業界の外にも私たちの強みを伝えていきたい。いつからか私はこの願いを強く持つようになりました。はりゆびBaseは、業界を牽引できる人が集い、意見を交わし合い、そしていくつになっても成長できる場所として設立しました。

これからの社会問題に貢献できる鍼灸マッサージ師達を育て、そして後押しします。 鍼灸マッサージは今までもずっと人々の日常を支えてきました。これからも社会に合わせながら発展できるよう、そして業界の内外から信頼が得られる人材をサポートできるよう、歩んでまいります。 

代表:岡野 聡(おかの さとし)