こんにちは。
はりゆびBaseのシステム管理をしております平松です。
本日は表題の通り2021年9月25日(土)に行われた、あはき未来会議『鍼灸マ学生に聞く「患者の気持ち」〜性トラブルを臨床で予防するために〜』の活動報告です。
ゲスト
・Iccha(鍼灸あまし学生)(以下敬称略)
高齢者介護施設にて生活相談員、障害者支援施設にて自立支援員をしていた経験から、一生を通して快適に過ごすための「生と性」に関心を持つ。
自己の性も他者の性も大切にしながら、無理せず自然に「性と親しむ」ことをモットーにしている。2021年から専門学校に通う。
はりとお灸の練習に明け暮れる日々。
イベント報告
前半は性を発信する動機インタビューから始まった。
Icchaは自身の経験を踏まえ、五十嵐の質問を軸に展開していった。
性に関する話題は、男女一緒の場合、多少の遠慮や戸惑いが起きがちだ。しかし今回は、予定以上に盛り上がりを見せた。
情報発信の適切な手法が求められる鍼灸師にとってはリスク部分を踏まえた上で、発信の手法、、、特に性に関する部分の発信の難しさを改めて感じる事が出来た。
特に気を付ける点としては”自分の発信が誰にみられてもいいもの”として発信されることを前提とすることだそう。
- 発信内容に対する意図の差
- 実際の発信者と受け手の意図の乖離
- 意図を明確にした発信の仕方
- 個人情報の扱い方
- etc…
特筆してまとめるならばこういった視点だろうか。
女性アスリートの性的画像問題にも通じる話
あはき未来会議#2 より-ユーザーA
受け手のリテラシーの問題になる場合、発信者が気をつけるしかないケースが多いと思いますが・・・そうすると表現の幅はかなり狭められてしまうことを懸念します。
あはき未来会議#2 より-ユーザーB
一方で気をつけずに発信する人は一定数いるためそのほうが目立ってしまい
真面目目な人が馬鹿を見てしまうなと
実際のコメント(一部抜粋)をみても、意図のズレであったりリテラシーなど多岐について投げかけられており、やはり注視すべきは発信者側がいかに発信意図通りに語弊なく伝えられるかがポイントとなるのではないだろうか。
中盤ではイベント前に行ったアンケートの集計結果が公表された。
ここでは一部データを掲示する。
はりゆびBase資料・あはき未来会議#2
当日はこの結果をもとに、ランキングや記述の傾向が発表された。また、女性2人の注目点および対策も提案された。


これら実際のデータを基に特に気を付けるべきことについて後半は語られていった。
初めての鍼灸院で、1本目の鍼が耳に鍼だったことがあって、抵抗感がかなりあった経験がありました。それから耳触るときは気をつけないとなと思っています。
あはき未来会議#2 より-ユーザーC
性的な問題だけでなく、鍼灸院での不快な体験って、その瞬間「鍼灸院ってダメだ」とカテゴリー自体を否定されてしまいがちですよね。
あはき未来会議#2 より-ユーザーD
置鍼時間伝えるのは大事かもしれないですね。あとどのくらいなんだろう……と不安になるので
あはき未来会議#2 より-ユーザーE
その一言、医療者として当たり前でもユーザーにとっては初めてだらけ。
して良い事・悪い事、目的が分からないからこそ医療者として当たり前の前提の一言を共有することが重要だという事であった。
「リラックスしに来てるのに急に触られてびっくりする」
「どこに打たれているのか分からないからむしろ緊張する」
「これから何をされるのかすごい不安」
特に事前説明は重要だとの事。
やはり事前説明でしっかりと説明することはとても心因的な安心感をもたらすのではないだろうか。
まとめ
今回のテーマは「鍼灸マ学生に聞く「患者の気持ち」〜性トラブルを臨床で予防するために〜」であった。
性の話を軸に実際の臨床で問題となりそうなトラブルラインを明確にしつつ、実際のデータと比較する形で展開されていった。
後半ではタオルワークから女性特有の生理の際の施術であったり、実際の施術の事前説明など心因的安心について語られていた。
経営的にも役に立つ手法もちりばめられていて、明日から実践できる知識が詰められていたあはき未来会議であった。
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